堀内法律事務所のブログ「止まり木」にようこそ。

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Fly me to the moon

今年も残すところあと2カ月となりました。
先週末の台風一過の後、都内では木枯らし一号が吹きました。
いよいよ冬の足音が近づいておりますが、
季節の移り変わりの早さについていくのが精いっぱいです。
もうしばらく秋に浸りたいような、そんな気分です。

そこで、秋といえば「月」ですね。

月とカワセミ

 

 

 

 

 

 

 

月は眺める人の気持ちによって
悲しくなったり、嬉しくなったり、妖しくなったり、いろいろです。

「月」にまつわる短歌・俳句をご紹介したいと思います。

 「鎌倉の月高まりぬいざさらば」 

作者 阿波野青畝(あわのせいほ)1889~1992

阿波野青畝は高浜虚子の高弟でした。久しぶりに鎌倉で師と会い、共に過ごし、
いよいよ別れが迫ってきた夜に詠んだのがこの句です。
ふと見上げれば美しい月が輝いている。
それを見ていると、高齢な師とますます別れ難くなるが、
断ち切るように気持ちを切りかえた。
「いざさらば」に青畝のせつない心情がくみ取れます。

「月見ればちぢにものこそ悲しけれ、わが身ひとつの秋にはあらねど」大江千里

(現代語訳:月を見ると、いろいろと物事が悲しく感じられる。私ひとりの秋ではないのだが。)

先人たちは、月を見るとなにか物悲しくなったり、故郷が恋しくなったり、
あるいは大切な人を思い出したりしていたのでしょうか。

ジャズのスタンダード、
「Fly me to the moon」という現在でも歌い継がれる名曲があります。
旋律も歌詞もとてもロマンチックです。
月は人をロマンチックな気分にもさせてしまうのですね。

邦楽で月が出てくる曲といえば、
昭和の名曲『月がとっても青いから』が思い浮かびます。
(スタッフの60代の父親がカラオケで良い気分になると歌う曲です)
初めて聴いた時、え?月が青い?と少し驚きましたが、
「青い月」を想像してみると、なんだか幻想的でロマンチックだと思いませんか。
秋の夜長に遠回りして帰りたくなるような、そんな魅力が月にはあるのでしょうね。

夏目漱石のような月愛好者もいるし、月を見ると悲しくなる人もいるようです。
本当にいろいろですね。
そこが面白いです。

 

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